【助産師監修】授乳中にカフェインはNG?コーヒーが母乳にもたらす影響は?
2022.12.03
Fumiko Shibuya
Mama writer
2015年5月生まれの男の子を育児中の三十路ママです。天然でのんびり屋の父ちゃんと、プクプク泣き虫マンの3人家族。食事もお買い物もゆっくりできないけれど、赤ちゃんに振り回される毎日も悪くないと思っています♪
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授乳中にお酒やタバコがNGであることはよく知られていますが、カフェインに関してはどうでしょうか?
「なんとなくダメな気がする」「少しは飲んでもいいのでは?」「妊娠中はNGだけど授乳中はOK?」など、人により理解がバラバラになっているかもしれません。
実は授乳中にカフェインは飲んでも大丈夫ですが、注意が必要です。
今回は授乳中のママさんに知っておいてほしい、カフェインが母乳にもたらす影響や上手な飲み方について詳しくご紹介します。
1.カフェインは母乳を介して赤ちゃんへ
授乳中の母親がカフェインを摂取すると、そのうち1%前後が母乳に入り込みます。その母乳を通して赤ちゃんにもカフェインが移行します。
1%ですのでコーヒーを2~3杯飲んだくらいでは、赤ちゃんに重大な影響が出るとは言えません。
ただし、カフェインを含んでいる飲み物はコーヒーだけではありません。
自分ではコーヒー2~3杯のつもりが、他の飲み物や食べ物でカフェインを過剰摂取している可能性もあります。
カフェインは眠気覚ましに利用されるくらいなので、脳を刺激し感覚や運動機能を高める作用があります。カフェインの過剰摂取により、赤ちゃんが興奮して落ち着きがなくなるケースもあります。
赤ちゃんはカフェインに対して過敏に反応を示すので、もしもいつもと違う様子が見られる場合は、カフェインを控えるようにしましょう。
カフェインが赤ちゃんに与える影響
・夜に寝なくなる
・情緒不安定になる
・泣く回数が増える
2.カフェインが多い食べ物・飲み物
カフェインが多く含まれている飲み物は、コーヒーだけではありません。私たちが普段水分補給のためによく口にする飲み物にも、カフェインが多く含まれているものがあります。
カフェインが多く含む代表的な飲み物
・コーヒー
・玉露
・紅茶
・ウーロン茶
・緑茶
・ココア
・栄養ドリンク
・コーラ
カフェインが多く含む代表的な食べ物
あまり知られていませんが、チョコレートの原料であるカカオ豆の中にカフェインが含まれます。
ダークチョコレートのカフェイン含有量は100gあたりで約80mg、ミルクチョコレートで約20mg程度です。
コーヒーのカフェイン含有量は100mlあたり約60mg、緑茶は100mlあたり約20mgなので、チョコレートには比較的多くのカフェインが含まれていることがわかります。
3.授乳中のコーヒーの上手な飲み方
コーヒーが好きな人にとっては、毎日のコーヒーをやめることは非常に辛い決断ですよね。カフェインが与える赤ちゃんへの影響は、ただちに危険というレベルではないので、無理をしてコーヒーを止める必要はありません。
1日2~3杯まで
大好きなコーヒーや紅茶を無理に我慢していては、ストレスが溜まって産後のイライラが余計に大きくなってしまいます。
1日に4杯以上飲むとカフェインの過剰摂取の可能性が出てきますので、1日2~3杯の範囲で適度にカフェインをとって、育児ストレスを和らげましょう。
授乳後に飲む
大人は摂取したカフェインの半分を、5時間で排出するといわれています。もしコーヒーを飲むのであれば、授乳後に飲むようにしましょう。
赤ちゃんのお世話に追われて余裕のない日々ですから、コーヒー片手にホッとできる時間は大切にしたいですね。
たんぽぽコーヒーを飲む
たんぽぽコーヒーはたんぽぽの根や葉を乾燥させて、焙煎したお茶です。
カフェインが含まれていないため、コーヒーではありませんが、コーヒーのように香ばしく、コクが深いため「たんぽぽコーヒー」と呼ばれています。
たんぽぽコーヒーに含まれている成分は母乳の質を良くしたり、母乳の出が良くなったりすることから、授乳中のママさんにもとてもおすすめです。
そのままでも美味しいですが、ミルクを入れるとカフェラテのような味わいになります。
カフェインを控えたいママにたんぽぽコーヒー
4.授乳中におすすめのノンカフェインの飲み物
「授乳期が終わるまではコーヒーを我慢して別の飲み物で過ごそうかな」と考えている人におすすめの、ノンカフェインの飲み物をご紹介します。
フラボノイドの含有量が普通のルイボスの約10倍!?グリーンルイボス
カフェインを控えたいママにたんぽぽコーヒー
もっと母乳で育てたいママの力にミルクアップブレンド
つまりやチクチクを感じる方にミルクスルーブレンド
産後ひどくなった、心身のバランスの乱れに産後バランスブレンド
安産準備から産後ケアにもラズベリーリーフティー
麦茶(ノンカフェイン)
ミネラル(ナトリウム・カリウム)が豊富なことから、子どもから高齢者まで、夏場の水分補給に適しているお茶です。コンビニなどでも購入することができます。
はと麦茶(ノンカフェイン)
はとむぎ茶の原料である、ハトムギにはお米の2倍以上のタンパク質、その他にも脂質やカルシウム、鉄分、ビタミンB1、ビタミンB2など含んでおり健康維持に効果的です。
そば茶(ノンカフェイン)
そばの実を乾燥させて焙煎加工させたお茶です。血の流れをサラサラにしてくれる、ポリフェノールの一種であるルチンが豊富に含まれています。
コーン茶(ノンカフェイン)
主に韓国で慣れ親しまれている、とうもろこしを原料としたお茶です。現代人に不足しがちな鉄分、ビタミン、カリウムなどコーンの栄養が濃縮されています。
チコリ飲料(チコリコーヒー)(ノンカフェイン)
チコリ飲料とはヨーロッパ原産のチコリという野菜の根を乾燥・焙煎させたお茶です。食物繊維が豊富なのでデトックス効果に期待ができます。
あずき茶(ノンカフェイン)
焙煎した小豆を煎じて作ったお茶で、甘くないおしるこのような味わいが特徴です。サポニンが豊富に含まれており、免疫力アップや血流をよくしたりと生活習慣病の予防に効果的です。
黒豆茶(ノンカフェイン)
黒豆を焙煎したものを煎じた、とてもさっぱりとして飲みやすいお茶です。黒い皮はブルーベリーやサツマイモの皮と同じ、アントシアニンという成分でできており、抗酸化作用が強いため、夏に強い紫外線を浴びた時などに特におすすめのお茶です。
ゴボウ茶(ノンカフェイン)
ごぼうを短く切って、焙煎したお茶です。水溶性食物繊維が豊富に含まれているので、便通が促進されて老廃物の排出もしやすくなります。
デカフェコーヒー(カフェインレスコーヒー)
デカフェというのはカフェインを90%以上除去したコーヒーのことをいいます。コーヒー豆としても売っているほか、カフェなどの店舗でもメニューとして提供していることがあります。
5.無理せずまずは意識から
授乳中は様々な制限に加え育児疲れもあり、「好きなものくらい我慢せず飲みたい」と思うのは仕方のないこと。
今まで毎日楽しんでいたものを急にやめろと言われて、スパっとやめられれば苦労はしませんよね。
まずは自分の口にする飲み物に、どれだけカフェインが入っているのかを気にしてみるところから始めましょう。
少しずつカフェインを控えた生活に慣れ、カフェインの少ない飲み物を選ぶようになっていけるといいですね。
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看護師、助産師、IFAアロマセラピスト、JMHAメディカルハーバリスト、NCA日本コンディショニング協会認定トレーナー
母乳育児、新生児~幼児にかけての育児相談全般、アロマやハーブを使用した産前、産後ケア 代替療法全般
管理栄養士・幼児食アドバイザー
メンタルヘルス食カウンセリング、子供の心を育てる食育講座、企業向け健康経営セミナーなど
日本神経言語心理家族療法協会公認家族心理カウンセラー、NLPファミリーセラピー・マスタープラクティショナー、子どものこころのコーチング協会インストラクタ
心理カウンセラー
日本産婦人科学会会員その認定医、産婦人科専門医、日本ソフフロロジ学会会員、東京オペグループ会員、日本アロマテラピー学会会員
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