出産準備

ラズベリーリーフティーで安産!? 出産を早める陣痛ジンクス7選!

2024.03.22

浅井貴子

助産師

新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。

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出産予定日が近づいてくると「まだ産まれないの?いつ陣痛が来るの?」と焦ってしまう妊婦さんは多いようです。
そんな時、陣痛をうながすためのジンクスに頼ってみると、不安な気持ちも少しは落ち着くかもしれません。
今回は、そんな陣痛が来るとうわさされている陣痛のジンクスを7つ紹介します。

焼き肉を食べる


出産前に焼き肉を食べたら陣痛が来るというジンクスがあります。
ところが焼き肉に陣痛を引き起こす成分は含まれていません。

それでは、なぜ食べると陣痛が起きるといわれているのでしょうか。
それは、「出産に備えてスタミナをつけよう」「出産後はなかなか外食はできない、ましてや赤ちゃん連れで焼き肉は行けない」

といった考えで、出産を間近に控えた妊婦さんが焼き肉を食べたことからきていると思われます。

陣痛が起きたタイミングがたまたま焼き肉を食べた時期に重なり、そのうわさを聞いた多くの妊婦さんが試したところ、何人かの陣痛のタイミングが合致したのではないでしょうか。

ラズベリーリーフティーを飲む


妊娠後期にラズベリーリーフティーを飲むと安産になるといわれています。
ラズベリーリーフティーは、ヨーロッパ木イチゴの葉を乾燥させて作ったハーブティーです。「安産のためのお茶」と呼ばれていて、ヨーロッパでは何千年も昔から愛用されています。

ラズベリーリーフティーに含まれている成分には、子宮や骨盤周りの筋肉の収縮を調整する働きがあるので、陣痛を和らげたり分娩時の出血を軽減する効果があるといわれています。

ヨーロッパでの研究では、ラズベリーリーフティーを毎日飲んだ結果、分娩第2期(子宮口が完全に開いてから赤ちゃんが出てくるまでの時間)が約10分も短くなったという臨床結果が報告されました。(※1)

ですが、陣痛を促す効果に関しての検証はありません。子宮筋の調整の作用はありますが、飲むことで陣痛につながるといわれる根拠は特にないようです。
(※1)THE ESSENTIAL GUIDE TO Herbal safety出典


それでも、ラズベリーリーフティーは、産前・産後ともにおすすめの妊婦さんの強い味方です。

出産後に飲むと、子宮筋の調整作用で子宮の回復をサポートしたり、乳腺の開通にもよいともいわれています。

ビタミンや鉄分なども豊富に含まれているので母乳の質も向上させてくれます。

ノンカフェインなので、妊娠後期や授乳中でも安心して飲むことができますよ。

茶葉を選ぶ際は、農薬や添加物を使用していないオーガニックタイプのものを選ぶといいですね。

妊娠8ヶ月頃から毎日飲むことが勧められていますが、切迫早産など安静が必要なママは、かかりつけの産婦人科医に相談の上、飲むようにしましょう。

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カレーを食べる


カレーには多くのスパイスやハーブが含まれています。

それらの成分の刺激により子宮が収縮しやすくなるのでは、というイメージが陣痛が来るというジンクスにつながったのではともいわれています。

しかし、焼き肉やカレーはカロリーが高く、臨月の妊婦さんが過剰に摂取すると消化不良を起こして胃もたれになることもありますので食べ過ぎには要注意です。

「出産後、しばらくの間は外食やゆっくりと食事をとることもままならなくなるから、今のうちにおいしくいただいておこう」というくらいの気持ちで食べるといいかもしれませんね。

オロナミンCを飲む

大塚製薬の栄養ドリンクであるオロナミンCを飲むと陣痛が来るというジンクスがあります。
しかしこちらも医学的な根拠はなく、実際にはオロナミンCに陣痛を促す作用はないと考えられています。

おそらく焼き肉などと同様に、出産に向けて栄養を蓄えておこうと飲んでいた妊婦さんの出産時期が偶然、重なったのではないでしょうか。

オロナミンCには、ビタミンCのほかビタミンB2、ビタミンB6やクエン酸などの栄養成分が含まれています。

ビタミンB6には吐き気を軽減させる効果があるといわれています。また、クエン酸は疲労回復にいいと知られておりますので、後期つわりに悩む妊婦さんが飲むのもおすすめです。

ただし、オロナミンCには1本(120ml)あたりに18mgと少量ですが、カフェインが含まれていますので妊娠中は飲み過ぎには気を付けたほうがいいでしょう。

乳頭マッサージをする

乳頭マッサージをして乳頭を刺激することで、陣痛が来るというジンクスがあります。

赤ちゃんに授乳をする際に乳首を吸われると子宮が収縮して産後の子宮の回復が促されますが、この効果から、妊娠中に乳頭を刺激すると陣痛が来るのではと考えられたようです。

こちらも、乳頭マッサージによる子宮収縮に陣痛を引き起こすほどの作用があるのかははっきりとしていません。

しかしながら、乳頭を刺激するとオキシトシンが出るので前駆陣痛は来やすくなります。

助産院などでは陣痛が弱くなった時に乳頭を刺激するので、予定日を過ぎてしまった人や微弱陣痛の時は試してみてもよいかもしれません。
さらに、マッサージをすることでメリットもあります。

乳房全体にマッサージを行うことで乳房の血行が良くなるので母乳の出が良くなったり、乳首が柔らかくなることで授乳の初期に起きがちな乳頭の亀裂を防ぐことができます。

ただし、切迫早産や帝王切開の予定のママにとっては危険な場合がありますので、かかりつけの産婦人科医の許可をもらってから行うようにしましょう。

 

軽い運動をする


スクワットやウォーキング、階段の昇り降りなどの軽い運動を行うと陣痛が起きやすくなるといわれています。

運動に陣痛を直接引き起こす作用はないといわれていますが、体を動かすことで股関節を柔らかくしたり、骨盤の開閉がスムーズになったり、子宮口を開きやすくする効果が望めます。

また、筋力がついて体力作りにもなるので、安産につながります。
運動の中でも、昔から安産になるといわれているジンクスの一つに雑巾がけがあります。四つんばいの姿勢は腰に負担がかからないので、臨月の妊婦さんにはおすすめの運動です。

妊娠後期にもなると大きなお腹で足下が見えづらくなったり、これまでと体の重心が変化しているのでバランスを崩しやすくなります。

運動を行う際は、壁や椅子などにつかまりくれぐれも安全には気を付けて、体調と相談しながら無理のない程度で行うようにしてくださいね。

 

アロマオイルを使う

アロマオイルも、陣痛をうながすアイテムとして利用されています。

アロマオイルと聞くと、アロママッサージなどの美容目的や、好みの香りを楽しむもの、というイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか。

もちろん香りを楽しむのもアロマの活用方法ではありますが、ただそれだけではありません。
アロマにはハーブの持つ薬効が凝縮されており、鼻から脳・肺・血管、そして皮膚を通して、こころやからだに働きかけるといわれています。

アロマの効能を活用することを「アロマテラピー」とよび、ヨーロッパでは古くから医療目的として活用されてきました。
アロマにはそれぞれに様々な作用があり、その中には子宮収縮や陣痛促進の作用を持つものもあるため、陣痛をうながすためのジンクスとなったようです。

子宮の収縮作用があるといわれるアロマはジャスミンやクローブ、陣痛をうながすといわれるアロマはクラリセージやジュニパーなどが有名です。

アロマをキャリアオイルに混ぜ、むくみ対策・妊娠線予防のマッサージの際に利用したり、マグカップのお湯にアロマを垂らして部屋に置くと、簡単に芳香浴ができおすすめです。

アロマテラピーは自然療法のため効果は穏やかです。

どの程度の効果が期待できるかは個人差があるかもしれませんが、出産を控え気持ちを落ち着かせるアイテムとして利用するのもいいかもしれませんね。

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さいごに

上記で紹介したもの以外にも、世の中には陣痛を起こすためのジンクスがたくさんあります。
他にはお腹の赤ちゃんに話しかける、ツボを押すなど様々です。

それだけ「早く赤ちゃんに会いたい!」、「無事に出産を終えたい!」というわが子を思う強い気持ちのママが多いということかもしれません。

医学的な根拠がはっきりとしていないものもあるので、試す場合は「陣痛が来たらいいな」くらいの感覚でトライするといいでしょう。

なかには安産のためや出産後にも効果が期待できるものもあります。ジンクスに関わらず産前・産後の健やかな生活のためにも取り入れてみるといいですね。

※ご紹介したジンクスは、あくまでも個人の感想・俗説です。
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