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【助産師監修】子宮内膜症とは?原因や症状、対処法について

Sep 18. 2018
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近年、女性に増加している子宮内膜症はどんな病気なのでしょうか?20〜40代の女性に多くみられ、女性の全体の約10%が発症しているとされています。

強い生理痛や腰痛、性交痛、排便痛の症状が現れ、ときには不妊の原因になることも。今回は、そんな子宮内膜症の原因や症状、対処法を紹介します。

子宮内膜症とは?

子宮内膜症とは、本来は子宮の内側にできるはずの子宮内膜の組織が、卵巣や卵管、腹膜などの子宮内以外の場所にできてしまう病気です。

通常、子宮内膜は、妊娠の準備をするためにホルモンの働きで増殖して、妊娠が成立せず不要になるとはがれ落ちます。そして、はがれ落ちた組織や血液は、経血として膣から体外に排出するのです。

これが、みなさんよくご存知の生理です。

実は、子宮内以外の場所で発生した内膜組織も、生理のたびに増殖してはがれ落ち出血します。

しかし、体外に排出されないので、体内に溜まったままとなり、他の臓器との癒着や炎症を起こし、痛みなどの症状を引き起こすといわれています。

この症状は、生理が繰り返されるたびに起きるので、そのままにしておくと、だんだん進行し、チョコレート嚢腫のようになってしまうのです。

子宮内膜症の原因と症状

子宮内膜症の原因は?

子宮内膜症の原因は、はっきりとは分かっていませんが、まず有力な説として経血が卵管からお腹の中に逆流して、そのまま留まってしまう子宮内膜移植説があります。

そして、腹膜が何らかの原因で、子宮内膜に変化して子宮内膜症が発症するという体腔上皮化生説があります。

子宮内膜症の患者が、年々増加している最大の原因といわれているのは、現代の女性のライフスタイルの変化による生理回数の増加です。

昔の女性に比べると、初経年齢は早く、閉経年齢は長くなってきているので、生理のある期間はどんどん長期化しています。

加えて、晩婚化、晩産化が進み、子供を持たない選択をする女性も増えてきたことで、現代の女性は一生のうちに経験する生理の回数が、昔よりも増えているのです。

子宮内膜症は、生理が繰り返されるたびに進行する病気なので、現代の女性は子宮内膜症のリスクが高くなっているといえますね。

子宮内膜症の症状は?

子宮内膜症の代表的な症状は、ひどい生理痛です。「生理のたびに痛みが強くなる」、「鎮痛剤が効かない」、「毎月のように寝込んでしまう」という人は、早めに婦人科を受診しましょう。

他にも、生理の時以外にも下腹部痛や腰痛、股関節痛がある、肛門の奥に痛みを感じる性交痛、排便痛があるなどがあります。

子宮内膜症の一種である子宮腺筋症になると生理の時、出血量がかなり多くなり、レバーのような固まりが出たりすることがあります。

一方で、自覚症状が全くない場合もあります。子宮内膜症は、良性の病気で命に関わることはありませんので、症状がなければ治療をする必要はありません。

しかし、チョコレート嚢腫は、まれにがん化したり、激痛を起こす可能性があるので注意が必要です。

子宮内膜症と不妊の関係は?

不妊の原因の一つに、子宮内膜症が挙げられることがあります。子宮内以外で増殖した子宮内膜が癒着を引き起こし、卵管がせまくなったりふさがれたりして受精、着床を妨げることが原因と考えられています。

子宮内膜症があると、必ずしも不妊になるというわけではありませんが、妊娠しづらくなる要因の一つといえます。今後の妊娠を望む人は、症状に気付いたら早めに治療を始めましょう。

子宮内膜症の対処法は?

子宮内膜症は、原因がはっきりと分かっていないので、確実な予防法はまだ確立していません。基本的には、生活習慣を整えて、ホルモンバランスを乱さないようにすることが大切です。

例えば、栄養バランスの良い食事を摂る、睡眠不足にならない、ストレスを軽減、発散する、身体を冷やさないようにする、禁煙、過度なアルコールの摂取は控えるなどです。

症状がひどい場合は、治療が必要になります。子宮内膜症の治療方法には「薬物療法」と「手術療法」があります。

「薬物療法」

初期の場合であれば、漢方薬や鎮痛剤を使って痛みの症状を和らげる対処療法で経過観察を行います。対処療法で効果がでない場合は、ホルモン療法を行います。

ホルモン剤を使って、人工的に生理を止めた状態にして、病巣を休ませることで症状を改善させたり、進行を抑えたりする治療を行います。

「手術療法」

腹腔鏡手術や開腹手術などで癒着部分をはがしたり、病巣を取り除く処置を行います。症状が重い場合には、子宮と卵巣を全て取り除く手術を行う場合もあります。

治療方法は、年齢や症状の度合い、この先妊娠を望むかどうか、自身がどのようなライフスタイルを送っていきたいかによって異なってきますので、医師とよく相談して決めることが大事になりますよ。

子宮内膜症は、完治が難しいため「治す病気」ではなく、「付き合っていく病気」といわれます。症状に気付いたら、早めに婦人科を受診して治療を開始するようにしましょうね。

また、不妊の原因になることもあるので、自覚症状がなくても、日頃から定期的に婦人科検診を受けることも大切ですよ。

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Yoneco Oda
Mama writer

2010年生まれと2016年生まれの姉妹を育児中のママです。おっとりマイペースな姉と、好奇心旺盛でパワフルな妹。姉妹でも性格の違う二人の様子に、子育ての新鮮さや面白さを感じている今日この頃です

【監修】浅井 貴子あさい たかこ
助産師

新生児訪問指導歴約20年以上のキャリア を持つ助産師。毎月30件、年間400件近 い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児 の育児のアドバイスや母乳育児指導を実施。

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