赤ちゃんの心と体

【助産師監修】赤ちゃんや子どものためのアロマテラピー活用法

2019.05.22

浅井貴子

助産師

新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。オールアバウトでも執筆中。

AMOMA編集部

妊活中~産後の育児期は、かけがえのない喜ばしい時間であるとともに、時には不安や心配の方が多くなることもあります。“AMOMAよみもの”を通して少しでもその不安を解決し、笑顔で過ごすお手伝いができればと願っています。

心身に穏やかに働きかけてくれるアロマテラピー。薬にできるだけ頼りたくない赤ちゃんや子どもに活用することができます。

ですが、天然成分のものだから安心とは言い切れないため使用には注意が必要です。今回は赤ちゃんや子どものためのアロマテラピーの活用法についてご紹介します。

アロマテラピーとは?

香りを使った自然療法

アロマテラピーとは、Aroma(香り)とTherapy(療法)を合わせた言葉で、芳香療法という意味を持ちます。

植物から芳香成分を抽出した精油(エッセンシャルオイル)を使って、心身の健康や美容に役立てる自然療法です。

最近では日本でも病院や鍼灸治療院などでアロマテラピーを取り入れているところも増えてきました。

1つの精油には数十から百数十もの芳香成分が含まれており、体調を整えたり気分をリラックスさせたりするなどさまざまな作用を持っています。

健やかな生活をサポート

精油の香りを嗅ぐと鼻から神経系、そして脳へと伝わって心身に影響を与えたり、鼻から取り込まれた芳香成分が肺の粘膜から血流を通して各内蔵に働きかけたりして、全身に行き渡り効果を発揮します。

精油の持つ作用には予防や応急処置、自然治癒力を高めるなど、赤ちゃんから大人まで家族の健やかな生活をサポートしてくれるものがたくさんあります。

正しい使い方を知り、アロマを赤ちゃんや子どもと一緒の生活に取り入れてみましょう。

乳幼児の精油の使用方法

乳用児が使用できる精油

薬にできるだけ頼りたくない妊娠中や授乳中、赤ちゃんのケアとしてアロマテラピーが対応できる場面はたくさんあります。

しかし、精油のもつ作用はパワフルなため、この時期は特に注意が必要です。正しく安全にアロマテラピーを活用しましょう。

<乳幼児が使用できる精油の例>
ゼラニウムラベンダー、ネロリ、カモミール・ローマン、オレンジ・スイートベルガモット、サイプレス、ティートリー、クラリセージ、フランキンセンス、イランイラン、サンダルウッド、パチュリ、レモングラス等

乳幼児・子どもの精油の使い方

3歳未満の子ども
芳香浴でのみ精油が使用できます。使用する際は成人の半分以下の量に薄めて使用しましょう。

3歳から18歳未満の子ども
芳香浴・アロママッサージ・アロマバスでの使用が可能ですが、それぞれ使用する量に気を付けましょう。

芳香浴は3歳未満と同じく成人の半分以下の量、アロママッサージは希釈率0.3%以下、アロマバスは全身浴1滴以下で使用できます。

なお、赤ちゃんとのコミュニケーションに有効なベビーマッサージには100%植物性のオイルを使用しましょう。精油は使用しません。

マッサージ中に香りを楽しみたい場合には、芳香浴を。

おすすめの精油とその作用

ラベンダー
鎮静、抗うつ、強壮、抗炎症、殺菌、心を落ち着かせたい、眠れないときに

ティートリー
抗菌、抗真菌、抗ウイルス、免疫調整、感染症予防、免疫力アップ、空気清浄

カモミール・ローマン
抗アレルギー、抗炎症、鎮静、落ち込んでいるときに、子どもをなだめたいときに

レモングラス
血行促進、抗炎症、抗菌、防虫、虫除け、空気清浄

赤ちゃんや子どもにおすすめのアロマテラピー活用法

赤ちゃんや子どもと一緒の生活の中でも楽しめる、おすすめのアロマテラピーの活用法をご紹介します。

ある程度大きくなったら「今日はどの香りにする?」と子どもと一緒に香りを選ぶのも楽しいですね。

芳香浴

アロマテラピーを楽しむ基本の方法です。ディフューザーなど特別な道具がなくても身近なものを使って楽しめます。まずは好みの香りからはじめてみましょう。

目的に合わせた精油を選べば、空気の清浄や風邪対策にも使えます。

ハンカチやティッシュを使用
最も簡単なのは、ハンカチやティッシュ、コットンなどに精油を1~2滴落としたものを近くに置いておくだけの方法です。

鎮静作用のある精油を垂らしたものを枕元に置くと、赤ちゃんや子どものすやすや習慣を作ってくれるでしょう。

赤ちゃんの夜泣き用にブレンドされた精油もおすすめです。

ルームスプレー

芳香成分を一気に空気中に拡散できます。ディフューザーなどよりも手軽で、広範囲に香りを広げられます。

ベッドや車の中などで使うのもおすすめ。ベビーカーなどにひと吹きして虫除けスプレーとしても。
※皮膚に直接つかないように。

<スプレーの作り方(50ml)>
①スプレー容器に無水エタノール5mlを入れ、精油を5〜10滴を加えてよく混ぜる。
②①に精製水45mlを加えてよく混ぜる。
(使い方)
使う前によく振ってからスプレーしてください。
(保存方法)
冷蔵庫で保存。2週間を目安に使いきってください。

アロマバス(3才未満は使用不可)

入浴と精油の相乗効果でアロマが楽しめます。鼻と皮膚から効率よく芳香成分を取り入れることができますが、その分使用量には気をつけてください。

精油は水に溶けないため、キャリアオイルや塩に混ぜてから浴槽に入れましょう。お湯の温度は38~40度くらいがもっともリラックスできる温度だといわれています。


いかがでしたでしょうか。天然成分のものは安心・安全というイメージですが、使い方には注意が必要です。

特にからだの小さな赤ちゃんや子どもには刺激となりやすいため、十分に注意を払う必要があります。使用方法を守り、アロマテラピーを上手に生活に取り入れて活用してみましょう。

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浅井貴子
■資格・免許
看護師、助産師、IFAアロマセラピスト、JMHAメディカルハーバリスト、NCA日本コンディショニング協会認定トレーナー
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母乳育児、新生児~幼児にかけての育児相談全般、アロマやハーブを使用した産前、産後ケア 代替療法全般
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