母乳不足

【助産師監修】冷え性は母乳が出ない!?母乳を増やすために

2018.11.21

母乳不足の原因の一つにママの身体の冷えがあります。身体が冷えると体内が血行不良になり、母乳の分泌にも影響を与えます。スムーズな母乳育児のためにも、冷え性は是非とも改善したい症状です。

今回は、冷え性では母乳が出ないのか?産後の冷えの原因は何なのか?授乳中のママが冷えを改善して母乳を増やすための方法をご紹介します。

冷え性だと母乳が出ない!?


母乳はママの乳房の中の毛細血管に取り込まれた血液からできています。

ママの乳房の中にある乳腺には乳腺房というものがあり、この乳腺房の周囲を流れている血液がプロラクチンというホルモンの働きで母乳に変化します。

そのため、母乳を作り出すにはたくさんの血液が必要になります。

しかし、ママの身体が冷えていると血液の流れが悪くなり、乳腺にも血液が流れにくくなるので母乳が出にくくなってしまいます。

このように身体の冷えは母乳の出に大きく関係しています。

身体は温かく感じられるが、手足の末端や腰から下が冷えていると感じるようであれば、自身でも気がつかないうちに冷え性になっているのかもしれません。

授乳期のママは冷えに注意

出産を機に冷え性になるママも

出産前は冷え性ではなかったのに、出産を機に冷え性になるママも。産後は多くのママが身体の冷えに悩まされているようです。

出産後のママが冷えやすくなる理由はいくつかあります。

ホルモンバランスによる自律神経の乱れ

妊娠と出産によって女性ホルモンのバランスが大きく変化します。女性ホルモンが乱れると自律神経も影響を受けます。

自律神経は体温を調節する機能があるので、ホルモンバランスが乱れると冷え性になることがあります。

運動不足による筋肉量の低下

筋肉は身体の熱を生産する大きな役割をになっています。筋肉が衰えてしまうと、十分に熱が作り出されないので体温が低くなってしまいます。

妊娠中は運動不足になりやすく、産後も赤ちゃんのお世話で忙しいので、思うように運動ができず、ママの筋肉量が低下してしまいます。

また、筋肉量の低下により皮下脂肪がついてしまうことで、冷えやすく温まりにくい身体になってしまいます。

産後の貧血や栄養不足


母乳はママの血液からできているので、母乳の生成に血液中の鉄分も使われます。このため、母乳育児をしていると栄養不足や貧血になりやすくなります。

特に「鉄欠乏性貧血」になりやすく、出産時に大量に出血をしていた、産後の悪露がひどい、妊娠中に貧血と診断されていたママは要注意です。

「鉄欠乏性貧血」は体内の鉄が不足することによっておこる貧血のことで、それにより酸素を運ぶ役割をになっている血液中のヘモグロビンが低下して酸素を十分に運べなくなります。

またママの身体が酸欠状態になって栄養分がうまく燃焼されないために身体が冷えやすくなります。

冷えを改善して母乳を増やす


血液からできている母乳は、ママの体内の血のめぐりが良くないと出にくくなってしまいます。

また、ママの身体が冷えていると乳首も硬くなりやすいので、赤ちゃんが吸いつきにくく、飲みにくくなってしまいます。

赤ちゃんが乳首に吸いつく刺激で母乳を作るホルモンが分泌されるので、赤ちゃんが吸いつかなくなると出にくい母乳がさらに出なくなってしまいます。

冷えを改善する方法

足湯をする

冷え性の改善のために10分ほどの足湯をすることをおすすめします。

冷え性に効果的なのは半身浴ですが、産後のママは産後1ヶ月健診までは湯船に浸かれませんし、赤ちゃんのお世話をしながらゆっくりとお湯に浸かることはままならないこともあります。

足湯なら桶やバケツにお湯をはるだけで手軽に室内でもできるので、赤ちゃんのお昼寝中やちょっとした時間でも可能です。

じっくりと足湯をすることで、下半身の血液が温められて血のめぐりが良くなり冷えを改善できますよ。手が冷えている人は手浴も合わせてしてみましょう。

靴下をはく

足首には「三陰交」という母乳の出に関係するツボがあります。ここを冷やさないためにくるぶしが隠れるような靴下をはきましょう。

出来たら5本指の靴下は足指が広がるので冷え性にはおすすめの靴下になります。

夏でも冷房で冷えてしまうので、季節に関わらず厚手の靴下をはき、体温を上げて血行を良くするようにしましょう。

温かい飲み物を飲む

たくさん母乳を出すためには水分を多く摂取することが大切です。毎日3リットル、夏は4~5リットルぐらいを目安にこまめに水分補給を行いましょう。

冷たい飲み物ではなく常温や温かい飲み物を飲んで身体を温めましょう。生姜湯やホットココアなどは身体を温めてくれます。

昔からヨーロッパや中国で伝統的に親しまれてきた母乳サポートハーブが入っているハーブティーもおすすめです。

身体を温める食材を食べる

食材そのものに「身体を温めるもの」と「身体を冷やすもの」があります。ごぼう、芋類、大根、蓮根などの土の中で栽培される根菜類は身体を温めてくれますので積極的に食べましょう。

豚汁やけんちん汁、ポトフなど身体を温める効果のある野菜をたくさん使ってスープを作るのもいいですね。


冷え性は工夫次第で自力で改善することができます。自分が冷えているなと感じたら、身体を温めて血行を良くしましょう。

冷えの改善は母乳の出を良くするだけでなく、ママ自身の身体の免疫力をアップさせるので、風邪をひきにくくなる、疲れにくくなる、お肌の調子が良くなるなどの健康面の向上も期待できますよ。

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2010年生まれと2016年生まれの姉妹を育児中のママです。おっとりマイペースな姉と、好奇心旺盛でパワフルな妹。姉妹でも性格の違う二人の様子に、子育ての新鮮さや面白さを感じている今日この頃です。

浅井貴子

助産師

新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。

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