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助産師が教える!妊婦さんの旅行

2019.07.23

浅井貴子

助産師

新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。

最近は飛行機などの交通手段も格段に安くなり、旅行に行く人が増えています。妊婦さんの中にも、旅行が好きな方はたくさんいると思います。

しかし、「子どもが産まれるとなかなか旅行に行けないだろうし、かと言って妊娠中に旅行へ行くのは不安。」と考えている方も多いのではないでしょうか。

そんな妊婦さんのために、妊娠中の旅行で気を付けるべきポイントを助産師・浅井貴子先生が紹介します。

妊婦さんの国内旅行

旅行は安定期に。身体に負担のかからない移動手段で行いましょう

妊娠16週を過ぎると胎盤もしっかりして安定期になり、妊婦さんにとって小旅行などは気分転換によいでしょう。

移動手段が車の場合は振動が多少なりともあるので、一般道よりも舗装された高速道路などを選ぶようにしましょう。

また、長時間立つことがないよう、電車・新幹線は必ず指定席を取ると良いでしょう。人混みはトラブルが起こりやすいので、ラッシュ時は移動を避けるなどの配慮が必要です。

日帰りの旅行でも、妊婦さんの旅行には途中でなにが起こるか分からないので、母子手帳・保険証などは常時携帯するようにしましょう。

移動などで気分が悪くなった時のために、スッキリした香りの精油なども持ち歩いておくと良いですね。

妊婦さんの温泉旅行

温泉の泉質や長湯には気をつけましょう

妊婦さんは温泉に入らないほうがよいといわれてきましたが、これに科学的根拠はありませんでした。

2014年に環境省は温泉法を32年ぶりに見直し、「妊娠中は温泉入浴を避けるべきだという規定の削除」を発表をしました。

妊婦さんも温かいお湯につかってゆったりとくつろぐ事で心身ともにリラックスすることができます。

冷えや腰痛など、妊娠中に多くみられるマイナートラブルの改善にも効果的です。最近は岩盤浴やサウナも人気ですね。

しかし、妊婦さんは脱水症状を起こしやすく、極端な暑さはお腹の赤ちゃんにも負担がかかるので、岩盤浴やサウナの妊娠中の利用は避けましょう。

入浴時に気をつけるポイント

・つわりの症状があるときは硫黄などの泉質は特有の臭いがあるので、気分が悪くなる場合があるので気をつけましょう。

・短時間の入浴であれば、泉質が胎児に及ぼす影響を気にする必要はないでしょう。

・妊婦さんは脱水症状を起こしやすいので、入浴は1回5~10分程度にしましょう。

・身体に負担がかかるので、25度以下42度以上のお湯につかるのは避けましょう。

・貧血がある人は一日に何度も入浴したり、長湯をしたりすると、のぼせて立ちくらみを起こすことがあるので注意しましょう。

・お腹が大きくなると足元が見えにくくなり、室内のタイルですべりやすくなるので注意が必要です。最近の旅館には、貸し切り家庭風呂などもありますので、妊婦さんはぜひ利用してみましょう。

妊婦さんの海外旅行

妊婦であることを必ず旅行代理店や仲介業者に伝えましょう

最近は妊娠中に海外で挙式をあげる人も増えてきています。

慣れない土地では何かあった時に病院との連携がスムーズにいかないこともあるので、海外旅行に行く際は旅行代理店や仲介業者に妊婦であることを必ず伝えるようにします。

万が一の時のため、日本人がいる病院やクリニック等を紹介してもらい、必ず”海外旅行保険”に入りましょう。母子手帳・保険証の持参は国内旅行と同様です。

時差などもありますので、妊婦さんは特にスケジュールに余裕をもって行動をし、帰国前後は身体の負担を軽くするためにゆっくり過ごすように心がけましょう。

食事のアドバイス

・生水ではなくミネラルウオーターを飲む

・生鮮食品(シーフードや野菜)はなるべく避け、加熱調理されたものを食べる

・食べ慣れないものは口にしない、もしくは少量にする

移動中のアドバイス

飛行機ではエコノミー症候群になりやすいので、搭乗中は水分をこまめに摂ってください。

エコノミー症候群とは長時間同じ体勢でいることで足や肺がうっ血し、血管に血栓ができてしまうことをいいます。

飛行機や車など長時間の同じ体勢での移動が続く時は気をつけましょう。予防策として、こまめに水やイオン飲料を飲みましょう。



妊婦さんの旅行は、気をつけることがたくさんありますね。

きちんと気をつけることで避けられるトラブルもありますので、ぜひこの記事を参考に事前準備をしっかりとし、妊娠中も楽しい旅行に出かけましょう。

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■資格・免許
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