
【助産師監修】赤ちゃんはベッドと布団どっちがいいの?メリットとデメリット
赤ちゃんを迎えるためにはさまざまな準備が必要ですが、その中でも迷う方が多いのが赤ちゃんの寝具選び。1日の多くを寝て過ごす赤ちゃんのために、快適なねんねスペースを作ってあげたいですよね。
ベッドと布団どちらにしようか悩んでいる方へ、それぞれのメリットとデメリットを紹介します。
赤ちゃん専用の寝具は必要なの?
そもそも赤ちゃん専用の寝具は必要なの?ママと同じ布団やベッドで添い寝してあげればいいのでは?と考える方多いでしょう。
生まれたばかりの赤ちゃんは、骨格が柔らかく安定していません。そのため、寝る姿勢の時には首や背骨をしっかり支えてあげなければなりません。
赤ちゃん専用の敷布団が大人のものに比べてかために作られているのはこのためです。窒息予防などの安全面にはとても大事で、欧米では生後6か月までは必ずベッドに寝かせる風習があります
掛け布団についても、大人のものだと赤ちゃんには重すぎますし、布団と赤ちゃんの間に冷気が入りやすく冷えてしまうことも。
体温調節機能が未熟な赤ちゃんにとっては、吸湿性・防湿性・通気性が重要です。
寝具を清潔に保つため、かんたんに洗濯できるものを選ぶとお手入れが楽でいいですね。
添い寝の場合も、同じ布団だと大人の寝返りで赤ちゃんをつぶしてしまう恐れもないとは言い切れません。
大人のものでも代用できないことはありませんが、赤ちゃんが快適に過ごせるよう、専用のものを用意してあげると安心です。
ベッドのメリット・デメリット
ベッドのメリット
チリやホコリから赤ちゃんを守れる
チリやホコリは床から30cmほどのところに舞いやすいと言われています。高さのあるベビーベッドならハウスダストを吸い込む心配が少なくなります。
夜のオムツ替えの負担が減る
高さがあるためママの腰に負担がかかりにくく、スムーズにオムツ替えができますね。
兄弟やペットがいても安心
上に兄や姉・ペットがいても、赤ちゃんの安全がしっかり確保できます。
通気性がよく熱がこもらない
一日に何度もねんねする赤ちゃんの布団は、上げ下ろしのタイミングがつかめず大変ですよね。ベッドなら湿気やカビの心配がなく、上げ下ろしをしなくても快適に使用できます。
収納スペースを活用できる
ベビーベッドの下には収納スペースがあるものが多く、オムツやお世話用品などかなりの量が収納できます。
ベッドのデメリット
場所をとる
スペースが必要なので、部屋や間取りによっては設置が困難な場合も。
授乳や抱っこの時に不便
夜中に何度も起きての授乳。ベッドの場合はママが起き上がって赤ちゃんを迎えに行く必要があります。
使用できる期間が短い
つかまり立ちができるようになると柵を乗り越えて落下してしまう危険があります。
費用がかかる
ベビーベッドの購入費用が必要です。レンタルもありますが長期になると購入した方が安く済むことが多いようです。
布団のメリット・デメリット
布団のメリット
授乳がラクチン
ママの布団とベビー布団を並べて寝れば、赤ちゃんが泣いたらすぐに授乳ができます。
パパ・ママ・赤ちゃんの3人で添い寝ができる
布団を並べるだけで家族みんなで添い寝ができ、赤ちゃんも安心ですね。
部屋を広く使える
布団を畳めばコンパクトになり、押し入れに収納すれば部屋を広く使えます。間取りに関係なくねんねスペースが作れます。
落下の恐れがない
ベッドのように高さがないため赤ちゃんが落下する心配がありません。
費用がかからない
ベビー布団のみ準備すればねんねスペースがつくれます。
布団のデメリット
チリやホコリの心配がある
ベッドに比べ床から近いところで寝るのでチリやホコリを吸い込む心配も。こまめな掃除が大切です。
兄弟やペットがいたずらしないように注意が必要
上に兄弟がいる場合は、誤って踏みつけてしまったり、走り回った勢いで蹴飛ばしてしまう危険性があります。
寝返りで赤ちゃんをつぶしてしまう恐れも
大人の寝返りで赤ちゃんを下敷きにしてしまわないか、窒息しないかの心配があります。
湿気がこもりやすい
ベッドに比べ湿気がこもりやすいため、こまめな上げ下ろしや、すのこを敷く等の対策が必要です。
ベッドと布団どちらがいい?
ベッドと布団、どちらにもメリット・デメリットがあり、「どちらの方が良い」と推奨されているものではありません。
大切なのは、家族のライフスタイルに合った方を選ぶということではないでしょうか。
最近は赤ちゃん専用の「ベッドインベッド」といった便利な添い寝サポート用品もあります。
パパやママの寝返りで押しつぶされるのを防ぐため、サイドにフレームが付いたものが主流です。大人のベッドや布団の横に置くと安全性も確保しつつ添い寝が可能となります。
ベッドと布団、どちらを選ぶかはこれまで夫婦二人で寝ていたスタイルに合わせるという方が多いようですが、正解は家族それぞれです。
間取りや置き場所をイメージし、先輩ママの話やお店の人にアドバイスをもらうのも良いかもしれません。
よく家族で話し合って、楽しみながら赤ちゃんを迎える準備を進めてくださいね。
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Mayumi Maruyama
2013年生まれの男の子と、2016年生まれの女の子の母です。バタバタの毎日ですが、お父さんに助けられながら、家族4人で楽しく賑やかに暮らしています。お気に入りのカップでハーブティーを飲むのが、心安らぐひとときです。

【監修】浅井 貴子あさい たかこ
新生児訪問指導歴約20年以上のキャリア を持つ助産師。毎月30件、年間400件近 い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児 の育児のアドバイスや母乳育児指導を実施。