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【助産師監修】不妊治療は双子が生まれやすい?多胎妊娠の原因は?

2019.02.15

ことまま

Mama writer

2017年1月生まれの女の子を育てている新米母です。夫は単身赴任なため、フルタイムで働きながら、ワンオペ育児に奮闘しています。育児疲れは仕事で癒し、仕事の疲れは娘の笑顔で癒しながら、毎日を乗り切っています。

浅井貴子

助産師

新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。

不妊治療をすると双子が生まれやすいと聞いたことがある人も多いと思います。それは本当なのでしょうか?どうしてそうなるのでしょうか?

この記事では双子(あるいはそれ以上の多胎)が生まれる理由についてご紹介します。

多胎妊娠って何?

多胎妊娠とは

多胎妊娠という言葉を聞きなれない方もいるかもしれません。

多胎妊娠とは、2人以上の赤ちゃんを同時に妊娠していることを言い、双子のことを双胎(そうたい)、三つ子のことを品胎(ひんたい)と呼びます。

赤ちゃんひとりを妊娠している状態である「単体妊娠」と対の言葉として知られています。

多胎妊娠には2種類あります

1つの受精卵が偶然2つ以上に分裂して成長すると一卵性多胎、それぞれ受精した複数個の受精卵が成長した場合を多卵性多胎といいます。

一卵性多胎は、同じ遺伝子を持っているため顔や体つきがよく似ています。一方、多卵性多胎は、胎盤は一人に一つずつであることが多いので顔立ちや性別が異なる場合もあります。

双子の場合は、「一卵性双胎」、「二卵性双胎」と呼ばれています。

多胎妊娠の原因は?


一卵性多胎の場合、原因ははっきりと分かっておらず、誰にでも同じ確率で発生するといわれています。一方、多卵性多胎の場合は、遺伝や人種が関係することが分かっています。

母親が多胎妊娠をした経験があった場合、娘も多胎妊娠をする可能性が高いといわれていますが、男性側の母親が多胎妊娠をした経験があっても遺伝には関係しないといわれています。

また、多胎妊娠は黒人、白人、東洋人の順で多いとされています。

不妊治療が多胎妊娠に関係する?


上記に加え近年では、不妊治療の発達に伴い、多胎妊娠が増加しているといわれています。不妊治療をするとどうして多胎妊娠となりやすいのでしょうか?

多胎妊娠で双子が生まれやすい原因として次の事があげられます。

排卵誘発剤の使用

排卵誘発剤とは、自然排卵では妊娠しにくい場合や、排卵周期が一定でなくタイミングがとりにくい場合などに使用される薬品です。

文字通り、排卵をしやすくするお薬なのですが、排卵誘発剤を使うと2つ以上排卵することが多くなるため、二卵性(あるいはそれ以上)の多胎率が高くなります。

二段階胚移植

不妊治療の中でも、高度生殖補助治療の中には、双子を妊娠しやすくなる方法があります。

体外受精では、事前に採取した精子と卵子を人工的に受精させて、胚の段階まで育て、それを子宮に戻して着床させます。

しかし、その過程で、複数個の受精卵を戻すと、多胎妊娠しやすいといわれています。

戻す受精卵の数を増やすことで妊娠率が上昇はするのですが、やはり多胎妊娠には一定のリスクが伴います。

このため2008年、日本産婦人科学会は体外受精、顕微授精で戻す受精卵は原則1つまでとする勧告を出しています。

しかし、現在でも二段階胚移植(2個の受精卵を時期をずらして移植する)は治療の選択肢のひとつですので、双子を妊娠する原因の1つとなっています。

双子=不妊治療とは限りません!


双子以上の赤ちゃんと聞くと、すぐに「不妊治療していたのかな?」と勘繰ってしまう人もいるようですが、もちろんそうとは限りません。

不妊治療の存在で多胎妊娠が増えたことは事実ではありますが、あくまでも、原因のひとつでしかありません。

双子を妊娠した際に「不妊治療していたの?」と聞かれてなんだか複雑だった、という体験談もあります。

デリケートな話題でもありますから、皆さんに正しい知識を持っていただけたらいいなと思います。

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■資格・免許
看護師、助産師、IFAアロマセラピスト、JMHAメディカルハーバリスト、NCA日本コンディショニング協会認定トレーナー
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