体の悩み

【助産師監修】子宮外妊娠の症状は?治療するには手術をするの?

2019.07.22

AMOMA編集部

妊活中~産後の育児期は、かけがえのない喜ばしい時間であるとともに、時には不安や心配の方が多くなることもあります。“AMOMAよみもの”を通して少しでもその不安を解決し、笑顔で過ごすお手伝いができればと願っています。

浅井貴子

助産師

新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。

誰にでも起こりうる子宮外妊娠。予防できないだけに、早期発見ができるよう少しだけでも症状を知っておきたいですよね。

また、もし子宮外妊娠になってしまった場合、治療法はどのようなものがあるのでしょうか。必ずしも手術をしなければならないのでしょうか。

今回は子宮外妊娠について、症状をはじめ、手術などの治療法についてご紹介していきます。

子宮外妊娠とは?

子宮外妊娠は、本来なら子宮内膜に着床する受精卵が、様々な理由で子宮内膜以外の場所に着床してしまった状態のことをいいます。

正式には『異所性妊娠』と呼ばれるようです。

着床の場所によっていくつかに分類されますが、卵管に着床する場合が最も多く、その他に卵巣、腹腔、子宮頸管に着床することも稀にあります。

以前は、妊娠全体の0.5~1.5%に子宮外妊娠が発生するといわれていました。

ですが最近では性感染症などの増加や、体外受精などが普及していることもあり、発生率が少し高くなったともいわれています。

子宮外妊娠の症状にはどんなものがある?

妊娠5、6週目あたりから症状が出る

妊娠検査薬で陽性反応が出ても、心拍確認ができるまで何度も受診したくないという理由などで、すぐには病院を受診しないという方も多いと思います。

しかし、子宮外妊娠を早期発見するためには、検査薬で陽性反応が出たら早めに一度病院を受診することが大切です。

主な症状は腹痛

子宮外妊娠をした時に一番強く表れる症状として、腹痛があります。

下腹部痛は妊娠初期によく見られる症状ですが、子宮外妊娠の場合、下腹部のちくちくとした痛みがだんだんと強くなります。

これは子宮以外の場所に着床した受精卵が、通常と同じように成長し大きくなるからです。

最悪の場合、受精卵の成長で卵管が破裂することもあるので、下腹部痛があったら早めに受診しましょう。


出血

子宮外妊娠で出血をする人もいますが、出血がないという人もいます。

正常妊娠の場合も多少の出血は見られますが、下腹部痛があり出血が続く場合は子宮外妊娠の心配があります。

いきなり大量の出血が起こることもあるので、出血が気になる場合も早めに受診すると良いでしょう。

ピンク色や茶色のおりものも少量の出血が混ざっているものなので、心配な場合は病院に相談してみても良いと思いますよ。

まったく症状がない場合も

子宮外妊娠は初期の段階では症状が出ない場合ももちろんあり得ます。正常妊娠の初期症状と同じ症状も多く、自己判断が難しいのです。

特に経産婦は妊娠の経験があるため、ただの妊娠初期症状として放っておいてしまい、受診が遅くなることがあります。

子宮外妊娠は早期発見がとても大切なので、何度もお伝えしますが、検査薬で陽性反応が出たら一度病院を受診して膣内エコーで子宮内膜に着床しているか確認しましょう。

子宮外妊娠を治療するには手術が必要?

主な治療法は腹腔鏡手術

子宮外妊娠の治療法として手術がまずあげられますが、手術にもいくつか方法があり、どこに着床したかによっても変わってきます。

回復が早く入院期間も短い腹腔鏡手術が主流ですが、症状が重い場合は開腹手術が必要になることもあります。

手術費用は着床した部分、治療法によって異なりますが、腹腔鏡手術より開腹手術の方が費用も高く、入院も長くなります。

早期発見の場合は待機療法などで様子見も

子宮外妊娠は早期発見できた場合、薬物療法で様子を見ながら治療することもあります。

薬物療法では、細胞の増殖を抑える抗がん剤を、卵管に投与して治療するのが一般的です。

しかし、薬物療法をしても効果が期待できない場合は手術をする必要がでてきます。

子宮外妊娠は誰にでも起こる可能性があります。

すぐに気づけることもあれば、症状がなく気づいたら卵管や子宮を切除しなければならなくなってしまったなんてこともあります。

そうならないためにも、検査薬で陽性反応が出たら、何か少しでも気になる症状があったら、早めに病院を受診したいですね。

大げさかもしれないと思っても、自分の体です。何もなければそれで安心なのですから。

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