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【助産師監修】体外受精にかかる費用やスケジュール、確率のまとめ

2017.10.27

近年、体外受精という言葉をよく耳にするようになりました。
体外受精を実際に受けている女性の平均年齢は30代後半から40代で、この頃から自然妊娠の確率は低下してきます。
晩婚化となっている近年の状況で、体外受精が増えてきているのは必然といえます。
その体外受精についてのスケジュール、費用、確率についてまとめて紹介していきます。

2_3夫婦で妊活

どういう人が向いているの?

体外受精を行う前に、まずはなぜ妊娠できないのかを調べることから始めます。
検査で不妊の原因が特定できた場合はまず、その症状を改善できるような治療に取り組みます。

ですが、不妊の原因はなかなか特定できないこともあります。
その場合は、「ステップアップ治療」という方法をとります。
ステップアップ治療の第一ステップは「タイミング指導」
第二ステップは「卵巣刺激・人工授精」
第三ステップは「体外受精・顕微授精」です。
体外受精は、第一ステップ、第二ステップでは妊娠できない場合や以下の場合に適応となります。
○年齢
○排卵障害
○排卵に問題がある場合
○重度の子宮内膜症
男性不妊
○機能性不妊
などさまざまです。

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どんなスケジュールで行うの?

大まかには以下のような流れで体外受精は行われます。
治療の準備→卵巣刺激→採卵(卵子を採取すること)・採精(精子を採取すること)→授精・培養
→胚移植(胚を子宮内に移植)→妊娠判定

治療の準備

医師から治療のスケジュールや卵巣刺激の方法の説明を受けます。
超音波検査で、子宮や卵巣の状態をみます。

卵巣を刺激

排卵が不規則だったり、無排卵の場合は卵胞の成長を助けるために、薬を使います。
飲み薬と注射があり、飲み薬の方が作用が穏やかで副作用も少なく安全ですが、効果が低い場合は効果の高い注射を行います。
卵胞の成長は薬で補うこともできますが、年齢とともに卵巣機能も低下してくるため、効果が期待できないこともあります。

エコー検査で卵胞の大きさと子宮内膜の厚さを測定し、さらに血液検査でホルモンの数値を確認し問題がなければ排卵誘発剤を投与します。
排卵誘発剤の種類には以下三種類があります。

注射・・・hMG,FSHなど様々な種類がありますが、それらを状態によって使い分けます。自己注射をする場合もあります。
点鼻薬・・・GnRHアゴニストというものを鼻にスプレーします。
飲み薬・・・クロミフェンを使用することが多いです。卵巣への負担が少ないので、卵巣の機能が低下している場合に使用します。
これらの薬を使用した36時間後に採卵を行います。

採卵・採精

○採卵(女性側)
麻酔をしてから、膣内に採卵針を挿入し、エコーで確認しながら卵巣内の卵胞にさして採卵します。採卵後1~3時間安静にしたのち、異常がなければ帰宅できます。

○採精(男性側)
病院で用意された個室や、自宅で採精する場合があります。
病院によっては、選択できない場合もあるので事前に聞いておくとよいでしょう。
採取した精子から運動性の高いもの、奇形がないものが選ばれます。

万が一精子を作る機能に異常がある場合は、精液中に精子がなくても4~5割程度のケースで精子が見つかるといわれています。その場合は、手術により直接精子を採取することもできます。

培養

卵子、精子を専門的に扱う胚培養士が、精子と卵子を出会わせます。
培養液の中で受精卵は分割を進め、採卵から2日目に4分割、3日目に8分割となれば胚移植をすることができます。

胚移植とは受精卵を体内に戻すことをいいます。
全ての受精卵が、順調に分割できるわけでなく、途中で止まってしまうこともあります。

最近では、培養液の開発のおかげで8分割よりもさらに分割が進んだ胚盤胞という状態まで分割がすすんでから移植することも可能です。
胚盤胞は一般に生命力が強いといわれ、自然妊娠ではちょうど着床する時期がこの胚盤胞の状態です。

胚移植

モニターで胚を確認しながら、カテーテルという樹脂製の細く柔らかい管で膣から子宮に胚を戻します。
多児になる可能性が上がる為、戻す胚は多くても2個までと決められています。

残った胚は凍結保存し、次回の移植時に利用できるよう保管しておきます。
移植後は1~2時間安静にし、出血などトラブルがなければ帰宅できます。
妊娠判定の方法は約2週間後です。

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やっぱり高い?!気になる費用

費用は、薬や注射の価格については施設間での差は少ないです。これらは、厚生労働省が定めた「診療報酬点数表」に基づいて決められるからです。
一方採卵から培養までの費用に関しては、診療報酬点数表に基づいて設定されるわけではありません。各施設が独自に費用を決められる部分なのです。
そのため、施設によって、体外受精の費用の差は大きく、場合によっては倍近くなってしまうこともあります。

採卵から胚移植まで20~40万円
検査、薬      5~15万円
合計すると一回の周期で25~50万円かかることになります。

体外受精では、基本的にすべてが自費診療でしたが、現在は助成金があるところがほとんどです。
治療だけでなく、排卵誘発剤の費用や血液検査、超音波検査などの各検査の助成金の対象はお住まいの地域によって違いますので、まずは調べてから病院に行くと良いでしょう。

精子

体外受精の確率は?

平均して、体外受精の妊娠率は20~30%です。人工受精に比べると3~5倍の妊娠率ですが40代になると8.1%と激減します。(日本産婦人科学会)。一般に凍結融解胚を用いた体外受精の方が若干妊娠率はアップします。
凍結融解胚を用いるというのは、胚(受精卵は胚分割すると胚と呼ばれます)を凍結し、子宮内膜がベストな状況にあわせて融解して移植するということです。

この方法の場合、女性の体のコンディションは一番妊娠に適した状態のときに胚を体内に戻すことができるので妊娠しやすいといえます。
凍結融解ときくと胚の質が不安かと思いますが、技術の開発も進んでおり胚の質に影響なく安全性も高くなっていますので安心です。

病院によっても異なりますが、妊娠率は不妊要素のないカップルが自然妊娠する確率とほぼ同じです。病院ごとに妊娠率を公表しているところもありますが、一概に妊娠率だけではいい病院かどうかはわかりません。
なぜなら、高度な技術をもった病院ほど難しい症例の患者さんが集まるからです。

また、妊娠判定の定義も「妊娠判定で陽性がでた」ことを妊娠とするか「胎嚢が確認できた」ことを妊娠とするのかという判定基準が病院によってまちまちです。

体外受精を考えるなら、まずはしっかりとした病院選びをし、納得できるまで方法や費用についての説明を受けることが大切です。
技術だけでなく、しっかりと精神面のケアも行ってくれるというポイントも重要です。なぜなら過度なストレスは妊娠を妨げる原因となってしまうからです。
ご主人と協力しながら自分に合った病院で自分に合った方法を見つけることができるといいなと思います。

不妊治療に関する記事:不妊治療ってどんなことをするの?治療の流れと費用について

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