体の悩み

【助産師監修】高齢出産にはどんなリスクが?年齢は何歳から?メリットはあるの?

2017.08.01

最近は女性の社会進出が進むにつれて、以前よりも赤ちゃんを産むママの年齢が高くなってきています。高齢出産はリスクなどマイナスな面がイメージされやすいですが、それだけではなく、年齢を重ねたことによるメリットもあります。

今回は高齢出産のリスクとメリットについてご紹介します。

高齢出産とは?高齢出産となる年齢は?

高齢出産の定義

高齢出産は、日本産婦人科学会によって35歳以上の初産婦と定義されています。

日本では1991年までは30歳以上の初産婦が高齢出産とされていましたが、年々30歳以上の初産婦が増えてきたことと、諸外国の基準に合わせるようになったことから35歳以上とされるようになりました。

一般的に妊娠適齢期とも呼ばれる妊娠と出産能力の最盛期は、10代後半~30代前半までと言われています。

30代後半以降、卵子や子宮の能力が衰えていくことで妊娠しにくくなったり、母子ともにさまざまなリスクを伴う出産になることが多くなるため、高齢出産と定義づけがされるようになりました。

世界の高齢出産

近年、初産を迎える女性の年齢が高くなってきています。
厚生労働省の調査によると、日本の第一子出産時の平均年齢は年々高くなっており、1975年には25.7歳だったのが、2011年には30.1歳と初めて30歳を上回り、2013年では30.4歳になりました。

フランスやドイツ、イギリスでも現在は約29歳、アメリカでは1970年代に約21歳だったのが、2010年には約25歳にまで上昇していると言われています。

ギネスブックに認定されている出産の最高齢は、なんとスペイン人女性の66歳!これは少し極端な例ですが、高齢出産は世界共通のようです。40代で初産のママも今では珍しくありませんよね。

女性のさらなる社会進出・晩婚化を考えると、高齢出産はこれからも増えていくことが予想されます。

高齢出産のリスク

先にも述べたように、女性は年齢が高くなると卵子や子宮の能力が衰え、母子ともにリスクの高い妊娠・出産になることが多いことが分かっています。どのようなリスクなのか、見ていきましょう。

流産する確率が高くなる

35歳〜39歳の自然流産の確率は20%以上、40〜44歳以上は40%以上と言われています。全妊娠の10~15%に比べると、リスクが高くなっていることが分かります。

赤ちゃんのトラブル

卵子の老化によるダウン症などの染色体疾患が高くなります。また、母親の年齢が高くなるほど赤ちゃんの血圧も上がりやすくなるので小さめの赤ちゃんがうまれやすくなります。しかし、未熟児医療は発達しているのであまり心配することはありません。

妊娠・出産のトラブル

妊娠前から子宮筋腫などの異常がみられることが多かったり、妊娠中は妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病などのトラブルが起こりやすいとされています。また出産時も、分娩誘発、陣痛促進、帝王切開などの確率が高くなると言われています。

もちろんこれらのトラブルが全ての人に当てはまるわけではありませんので、過度な心配をする必要はありませんが、リスクを少しでも避けるためにも早めの妊活を考えても良いかもしれません。

高齢出産のメリット

高齢出産というとリスクやトラブルなどマイナスなイメージが先立ちがちですが、次のようなメリットもありますのでご紹介します。

ゆとりのある子育てができる

年齢を重ねたママは、若いころに比べて経済的にも精神的にもゆとりのある環境で子育てができるとされています。個人差はありますが、豊富な人生経験ゆえの穏やかな育児ができるケースが多いようです。

また、経済的なゆとりもでてきます。育児は体力を使いますので、年齢と共に体力面での自信がなくなってきたママは、ベビーシッターや託児などのサポートを利用するなど、体力面を経済力である程度カバーすることができます。

余裕を持って子育てできることは、ママにも赤ちゃんにも大きなメリットだと言えるでしょう。

IQが高く、健康な子供に育つケースが多い

イギリスのある調査では、40歳以上の母親から産まれた子供は、怪我をしたり病院にかかる確率が低く、肥満のリスクも低いという報告があったそうです。また、言語能力が高く、IQも高い傾向があるとも言われています。


いかがでしたでしょうか。
高齢出産でもそうでなくても、リスクについてしっかりと理解した上で、自分の選択に自信を持って育児にかかわることが、大切なのかもしれませんね。

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浅井貴子

助産師

新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。

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