乳腺炎

【助産師監修】母乳が出過ぎてつまる!母乳分泌過多症の原因と対策

2019.02.01

意外と悩んでいる人が多い「母乳過多(母乳分泌過多症)」。出ないよりいいと思われがちですが、赤ちゃんが飲める量よりも多くの母乳が作られるため、乳房がパンパンに張ったり乳腺炎になりやすくなります。

周囲に理解してもらいづらい母乳過多ですが、その原因と自分でできる対策をお伝えします。

母乳過多(母乳分泌過多症)とは

母乳過多とは

新生児の時は赤ちゃんが飲める量よりも作られる量が多く、母乳が余りがちになることがあります。

しかし、2~3ヶ月と月齢が進んで赤ちゃんがたくさん飲めるようになっても飲み残しがあり、いつまでも母乳が余っている状態のことを母乳過多といいます。

母乳パッドを1時間に1回程度替える方は母乳過多です。

母乳過多の原因

母乳過多の原因

乳腺が発達している

母乳過多の一番多い原因が、乳腺が発達していて母乳が出やすいなど、ママの体質によるものです。乳腺が沢山ある人を「高密度乳腺」といい、その人も分泌過多になりやすいです。

オキシトシン反射が強い

オキシトシン反射(催乳反射)とは、オキシトシンというホルモンが分泌されることで、乳房にある母乳を外に押し出す反射作用のことです。

赤ちゃんが簡単に母乳を飲めるよう手助けをしてくれる作用ですが、強すぎると赤ちゃんが飲みきれないことがあります。

高プロラクチン血症

下垂体から分泌される母乳促進ホルモン(プロラクチン)が高い方が多く、稀に下垂体に腫瘍が出来ていることもありますので注意が必要です。念のために、かかりつけのお医者さんに相談するとよいでしょう。

母乳過多に効く5つの対策

圧抜きをする

まだ赤ちゃんが生まれたばかりか、月齢が小さく需要と供給のバランスが悪い時期は、搾るよりも2~3割ほど圧を抜きましょう。

母乳分泌過多症

<圧抜きの方法>
1. 両手を左右の脇の下にあて乳房を押し上げます。

2. 乳輪の周りから親指と人差し指で体の内側の方に押し、乳頭の中心に向けて指の腹と腹を合わせます。

おっぱいをしごくようなやり方はNGです。乳腺を痛めてしまい、熱を持ってかえって悪化する場合があります。

授乳後にしぼりきらない

おっぱいは搾れば搾るほど、余計に母乳が作られ乳房が張ってしまいます。圧抜きと同じように、乳輪のすぐ外側から内側に押すように、少しずつ搾乳しましょう。

ある程度搾らずに残しておくのも、分泌を抑える一つの方法です。

ゆっくりと冷却

母乳が出ない人は温めて、出過ぎる人は冷やします。しかし、氷などで急激に冷やすと今度は母乳が出なくなってしまうこともあるので、ゆっくりと冷やすことが大切です。

おすすめはペパーミントおしぼりやキャベツ湿布です。

ペパーミント冷湿布イラスト

1. ペパーミントおしぼり

冷水が入った洗面器に、ぺパーミントの精油を5、6滴垂らし、何本か冷たいおしぼりを作ります。おしぼりを5~6本用意して、ジップロックなどに入れて冷蔵庫に用意しておくとよいでしょう。

授乳後もまだ張っていたり、荒熱がある場合には、このおしぼりをおっぱい全体に被せて冷却します。

2. キャベツ湿布

野菜室に入っているキャベツを一枚はがして、おっぱいにかぶせるだけです。じんわりおっぱいの内側からの荒熱をとってくれます。何より手軽に出来るのが一番ですね。

ハーブティーの活用

ハーブティー

セージ茶やぺパーミントティーは母乳の分泌を抑えるといわれており、ヨーロッパでは昔から卒乳・断乳の時に用いられてきました。

セージペパーミントがブレンドされたハーブティーもあり、母乳の分泌を抑えたい授乳期ママにおすすめです。

脂っこく糖質が多い食事は控える

母乳過多の人は、乳腺炎にもなりやすいもの。高脂肪な食事や糖分が多いお菓子、ジュースなどはできるだけ控えましょう。

和食が基本ですが、特に青菜(ほうれん草、小松菜、春菊など)をおひたしなどで食べて血液をさらさらに保つように意識して召し上がってください。

乳腺炎の対処法については、「乳腺炎・しこり・白斑の予防ーとるべき食事や熱が出た時の対処法ー」をご参照ください。

かけがえのない授乳期間、乳腺炎などの辛い授乳トラブルに悩まないためにも、ぜひできることから始めてみてくださいね。

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浅井貴子

助産師

新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。

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