妊活・不妊

助産師が教える!妊娠しやすい体質になる生活アドバイス

2019.07.08

浅井貴子

助産師

新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。

妊活を成功に導くには普段の生活やライフスタイルを見直し、日ごろから妊娠しやすい体質に変えていくことが大切です。

赤ちゃんを望む妊娠準備中の方に、日常生活でできる妊娠しやすい体質になる生活スタイルをご提案します。


妊娠しやすい体質 ポイント1

夜の残業、夜更かしは控えましょう

卵子をつくりだす卵巣は、夜8時に寝るといわれるほど休息が必要な器官で、ホルモンバランスの影響を受けやすいといわれています。

健康が売りのスポーツインストラクターへの調査で、夜のレッスンを持っている人ほど妊娠しにくいというデータがあります。(出典:2009年、アクアセラピーシンポジウムより 浅井貴子)

夜に興奮状態にあったり、副腎皮質ホルモンの分泌が高いと交感神経が優位になり、心身を休息させるための副交感神経の働きが鈍ってしまいます。

妊娠しやすい体質に変えるには、仕事をしている方は残業や夜の付き合いはなるべく控え、特に排卵日前後は定時に帰りましょう。

精油などをたらしてゆっくりお風呂に入る・岩盤浴に行くなど、自分の体をいたわるような生活に変えていくとよいでしょう。

また、睡眠をしっかりとることは、妊娠しやすい体質になる基本です。不眠不休で不妊治療に取り組んでも、体がその準備を整えていないと効果は現れません。

当たり前ですが、どんなに高価な美容液よりも良質な睡眠のほうが、体の疲労をとるのに効果的です。

妊娠しやすい体質になるには、夫婦のライフスタイルを合わせるようにすると尚よいでしょう。

夫の精子の運動率の低下、精子の量、奇形などもストレスや睡眠不足と関係があるといわれています。

妊娠しやすい体質 ポイント2

体(特に下半身)を温めましょう

冬はゆっくりとお風呂にはいる人が多いと思いますが、気をつけて欲しいのは夏場のシャワーです。夏場は冷房の影響で体が冷蔵庫のように冷え切っています。

お尻を触ってみて手の平よりひんやりしていたら、子宮も冷蔵庫のように冷えていると思ってください。

妊娠しやすい体質になるには、体の中から温めることが大切です。鶏も卵をかえすには温めますし、カンガルーも子袋の中で赤ちゃんを育てますね。赤ちゃんも一緒です。

以下、体を温めるポイントを挙げてみます。

体を温めるポイント

・ショーツを重ね穿きする
・腹巻をする
・レギンス、スパッツをはく
(化繊よりもコットンのほうが良い)
・足首にレッグウォーマー、首にはマフラーを巻く
・スチームサウナ・岩盤浴・ホットヨガなど湿度が多い環境で体を温める
・寒いと思ったら、貼るカイロでもよいので、お腹(臍の下)とお尻(仙骨周辺)の両側から温める

妊娠しやすい体質 ポイント3

体をしめつけない下着をつけましょう

自分の体にジャストフィットする物より1サイズ上の下着をつけましょう。

仕事中は無理でも、自宅に帰ったり、お休みの日にはゆるゆるファッションをしたりして、過度な締め付けから体のストレスを開放しましょう。

きつめの下着では子宮も開きにくく、妊娠しやすい体質の妨げにもなります。

体を温める効果がある布ナプキンも理想ですが、なかなか現実的に難しい人は、生理の終了日前後などに使用してみると、取り入れやすいかもしれません。

普段身に付ける下着の素材はコットン素材がおすすめです。静電気が起きやすいポリエステル、レース素材は汗を吸わないだけでなく、冷えやすい素材です。

排卵日などオリモノが多くなる時期は下着もこまめに取り替えたりして雑菌を防ぎ、清潔に保ちましょう。

妊娠しやすい体質 ポイント4

喫煙・光化学スモックなどは百害あって一利なし

妊活をしている人だけでなく、喫煙・光化学スモッグなどは体の錆を引き起こし、癌の原因にもなることがあります。

周囲の人が吸う副流煙なども注意して、レストランでも分煙ではなく、全席禁煙という場所を選びましょう。

妊娠しやすい体質 ポイント5

日常に潜むストレスを減らしましょう

<過度なダイエット>
体脂肪が15%以下だと月経異常をきたしやすいです。理想として体脂肪率が21%以上あると妊娠しやすいといわれています。

<PC依存>
放射線や化学物質、電磁波などの影響は受精卵が一番影響を受けやすいので、できるだけ避けて生活しましょう。

<激しすぎる運動>
翌日まで疲労になるような運動は逆にストレスになります。毎日ランニングしなければ寝られない。。など真面目な方は要注意です!

<過食・拒食>
食欲中枢は脳下垂体と密接な関連があり、体重の増減が激しいと要注意です。リバウンドを繰り返すと母体に負担がかかります。

<通勤ラッシュ>
毎日、分刻みの生活でストレスの多い満員電車は体に良くありません。可能であれば自転車通勤など自然を感じられるような通勤スタイルがよいでしょう。



このように、妊娠しやすい体質になろうと取り組むと必然的に健康的なライフスタイルに近づくことになりますね。

健康体になって赤ちゃんを授かることができれば、妊娠中・産後も健康に過ごすことができ、体力勝負といわれる育児の負担も軽くなりそうです。

また、妊娠しやすい体質になるにはパートナーの協力も不可欠。お互い無理せず、ストレスをためないよう、妊娠しやすい体質になる生活を心がけましょう。


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■資格・免許
看護師、助産師、IFAアロマセラピスト、JMHAメディカルハーバリスト、NCA日本コンディショニング協会認定トレーナー
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