体の悩み

【助産師監修】妊娠糖尿病の原因と症状、食事や治療法はどうする?

2016.10.11

なお

Writer / 薬剤師

2015年11月生まれの女の子の母です。職業は薬剤師でただ今育児休業中。優しくて面白いパパに支えられながら、慣れない家事育児に奮闘中です。子どもの成長と休日の家族団らんが今の楽しみ。

浅井貴子

助産師

新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。

妊娠するとホルモンのバランスが大きく変化し、妊婦になった途端に急激に体調が変化したり、血液検査の数値が悪くなったりします。
なかでも妊娠糖尿病は多くの妊婦さんが悩まされる病気で、妊娠前には糖尿病とは無縁だと思っていた方でも突然診断されてしまうことがあり注意が必要です。

妊娠糖尿病とは

妊娠糖尿病とは?

女性は妊娠すると、体内のホルモンバランスが変化して色々な体調不良に見舞われます。
妊娠前は糖尿病なんて無縁の生活で、血糖値も正常で問題なく過ごしていたのに、妊娠して初めて診断されてしまうのが「妊娠糖尿病」といわれる病気です。

妊娠糖尿病の多くは軽い状態で管理できれば出産後には元に戻ることが多いですが、悪化してしまうと重度の合併症や赤ちゃんにもよくない影響が出てしまうことがあるので注意しておく必要があります。

下記の方は妊娠糖尿病になりやすいと言われているので要注意です。

・糖尿病の家族がいる
・妊娠高血圧症候群
・肥満体型
・妊娠してから一気に体重が増えた
・高齢出産(35歳以上の出産)
・巨大児を出産した経験がある

症状は?

症状は?

妊娠糖尿病になってしまっても、自覚症状はほとんどない方が多いです。
また体調の変化が起きてしまった時には重症になっていることがあり、様々な合併症や赤ちゃんへの影響も出てきてしまう可能性もあります。

重症化すると恐ろしい合併症も

妊娠糖尿病で高血糖状態が続くと起きる合併症
妊婦:妊娠高血圧、羊水異常(過多)、網膜症、腎障害
胎児:黄疸、巨大児、心肥大、流産、形態異常、など

重症化しないよう、妊婦健診できちんと決められた検査を受けて健康を管理することが重要です。

治療法、気を付けるべきは食事

食事

妊娠するとなかなか運動することが出来なくなるため、妊娠糖尿病にならないよう、またなってしまったら重症化しないように食事管理が大切になってきます。

食事の内容を見直す

まずは食事内容を見直しましょう。やはり第一に糖質がたくさん含まれる甘い物を控えた方がよいです。
口寂しい時はリラックスする香りで気をまぎらわしたり、色々な味のお茶(ハーブティー等)を飲んだりして甘い物の代わりにしてみる。

しかし我慢しすぎもストレスになってしまうので、糖質制限をしたい方向けの血糖値の吸収を緩やかにしてくれるチョコレートやキャンディーを利用するのもいいかもしれませんね。

食べるタイミングや順序を見直す

食事の中でも食べるタイミングや順序で血糖値の上がり方が変わってきますので食事内容を見直しましょう。

空腹が長時間続いた状態で次の食事を摂ると急激に血糖値があがってしまいます。
そんな時は、1日3回の食事を4~6回に小分けにして食べて空腹時間を少なくすると良いでしょう。

また、食品の中には血糖値を上げやすいもの、上げにくいものがあります。
血糖値を上げやすい物を先に摂ってしまうと、急激に血糖値が上昇してしまいますので考えて食べるようにしなければなりません。

血糖値を上げやすいもの:白ご飯・食パン・うどん・ラーメンなどの炭水化物、かぼちゃ・じゃがいも・にんじんなど糖質の多い野菜
           
これらが食事内容に含まれていたら、糖質が含まれていない血糖値の上がりにくいものを先に食べてから、血糖値を上げやすい物を食べるだけでも血糖値の上がり方にかなり違いが出てきます。
野菜➡汁物➡肉魚➡主食の順で食べるとよいでしょう。果物も血糖値が上がりやすいので食べ過ぎには注意が必要です。

調味料には砂糖の代わりに、糖類ゼロの甘味料を使うと糖分を摂りすぎないで済みます。

運動をする

血糖値を下げるには食後の運動が不可欠です。
激しい運動ではなく、マタニティースイミングやウォーキング、ヨガなど有酸素運動で無理のない程度に続けることが大切です。
ストレスで血糖値が上がるとも言われておりますので、ハーブティーやアロマでリラックスできたらいいですね。

改善がみられない場合はインスリン療法も

食事や運動で改善されない場合は医師の判断のもと、インスリン治療で血糖値を下げることもあります。妊娠によるホルモンバランスの変化で出にくくなったインスリンを外から補うためです。
インスリンは元々体内で作られるホルモンですので、インスリン注射を投与しても赤ちゃんに影響はありませんので安心してください。


妊娠糖尿病を予防するために、普段から生活習慣を気を付けておく必要があります。また妊娠中は過度な食事制限や運動療法は危険ですので、必ずご自分の体調を把握して医師と相談しながら行うようにしましょう。

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助産師/商品開発パートナー
浅井貴子
■資格・免許
看護師、助産師、IFAアロマセラピスト、JMHAメディカルハーバリスト、NCA日本コンディショニング協会認定トレーナー
■専門分野
母乳育児、新生児~幼児にかけての育児相談全般、アロマやハーブを使用した産前、産後ケア 代替療法全般
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