母乳育児Q&A

【助産師監修】授乳中の薬の赤ちゃんへの影響、安全性やつきあい方

2018.09.05

なお

Writer / 薬剤師

2015年11月生まれの女の子の母です。職業は薬剤師でただ今育児休業中。優しくて面白いパパに支えられながら、慣れない家事育児に奮闘中です。子どもの成長と休日の家族団らんが今の楽しみ。

浅井貴子

助産師

新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。

授乳期間中に体調を崩してしまい、やむをえず薬に頼る事もあると思います。授乳期間中にママが薬を使用することになると「母乳に移行してしまうのでは?」と赤ちゃんへの薬の影響が心配になりますよね。

今回は授乳中の薬の服用についてご紹介します。

お薬は母乳に移行するの?

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答えは「YES」です。ほとんどの薬が母乳の中に移行します。しかし母乳に移行する量は「ほんの少量」であることが大半の薬で分かっています。

この「ほんの少量」の薬が入った母乳を赤ちゃんが飲んで、赤ちゃんの体内に入り作用するという例は、実は数少ないのです。

「授乳中だから薬はまったく飲んではいけない」とか「薬を飲むために授乳を中断する必要がある」ということは必ずしも当てはまるわけではないので安心してください。

出産後、会陰切開や帝王切開の傷のために抗生物質や痛み止め、血圧を下げる薬なども内服しながら授乳する場合もあります。授乳中でも安心して飲めるお薬はあります。

安心な薬をどう選ぶか?

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医師に授乳中であることを伝える

体調が悪くなり病院を受診したとします。その時には必ず「授乳中である」ことを伝えるようにしてください。そして赤ちゃんの月齢も伝えましょう。

生後数日の赤ちゃんと、1歳ぐらい赤ちゃんでは体の器官の発達に差がありますので、判断が変わってくることもあります。

病院によっては紙面による問診票で、授乳の有無を記入する欄がもうけられていることもありますが、それだけでなく診察の際に直接医師に授乳中であることを伝えましょう。

紙面での問診票だけでは、見落とされてしまう場合もあります。

産後、メンタルの低下やうつになり、精神安定剤、抗うつ剤、眠剤などを処方される場合は授乳が禁止になる場合も多いので、処方してもらった医師に確認してください。

薬剤師に相談

病院でもらった薬が本当に安心かどうか、薬局で薬剤師に訊ねる事が出来ます。

医師に授乳中だということを伝え忘れていた場合にも薬剤師がチェックして、不安があれば再度医師に問い合わせてくれますので遠慮なく伝えてください。

ドラッグストアで購入する場合は?

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特に授乳中は、病院で医師に処方された薬の方が安心なので病院に行くことをオススメしたいのですが、病院に行きたいけれど、育児が大変でどうしても病院を受診することが出来ない。

ドラッグストアで購入できる薬でとりあえず間に合わせたい方もいらっしゃるでしょう。

自分で薬を選ぶとなると大変苦労しますよね。そこで、ドラッグストアで買う際にも必ず薬剤師に授乳中であることを相談してから購入してください。

自己判断はせずに相談を

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とにかくお薬のことで分からないことがあれば自己判断せずに相談をしてください。

湿布や目薬、塗り薬だから絶対安心という方や、漢方薬なら何でも飲んで大丈夫と思い込んでいる方もいらっしゃいますが、可能性は低いにしても注意して使用することが大事です。

逆に心配になりすぎて薬を使用することを我慢し、育児で大変な時にどんどん体調を悪くしてしまっても意味がありません。風邪や膀胱炎などでも早めに初期治療することをお勧めいたします。

授乳中のお薬に関しての相談窓口

お薬のことで悩んでいるけれど、相談に乗ってくれる医師、薬剤師が周囲におらずどうしようとお困りの方もいらっしゃると思います。そのような方には、お薬に関しての相談窓口があります。

相談するにあたり伝えるべき内容や電話応対といった条件がありますが、いざという時にこういった相談窓口があることを覚えておくだけでも心強いのではないでしょうか?

国立成育医療研究センターHP:
https://www.ncchd.go.jp/kusuri/lactation/before_consultation.html

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浅井貴子
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看護師、助産師、IFAアロマセラピスト、JMHAメディカルハーバリスト、NCA日本コンディショニング協会認定トレーナー
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