授乳

助産師に聞く!乳腺炎・しこりの原因とは?

2019.06.23

産後の母乳トラブルとして有名な乳腺炎やしこりは、食事や体質と密接に関係しています。

今回はそんな乳腺炎と体質の関係についてご紹介します。乳腺炎やしこりの原因をしっかりと押さえて、赤ちゃんとの幸せなひと時にぜひ役立ててください。

乳腺炎・しこりの原因とは?

授乳

乳腺が細い

母乳は血液から出来ています。それが乳腺組織に入り白くなるのですが、乳腺が細い人は流れが悪くなったり、詰まりやすくなったりします。

乳腺の細い・太いは生物学的に生まれつき決まっているので、自分の努力だけでは変えられませんし、出産して母乳を出してみないとわかりません。

出産した病院で乳房を見てもらう時などに、助産師さんに「乳腺が糸のように細いですね。」と言われたら、乳腺がつまりやすく、乳腺炎にもなりやすい可能性があります。

食事に気をつけたり、授乳時間をあけすぎないよう気をつけましょう。

コレステロール

コレステロール(中性脂肪)が高い

中性脂肪が高いと、高脂血症という状態になります。いわゆるドロドロ血になり、年齢を重ねるにつれ血管が詰まりやすくなります。そうなると、「心筋梗塞」や「脳梗塞」になりやすくなります。

乳腺にも同じことが言え、ドロドロ血になると、乳腺にコレステロール(脂)が詰まりやすくなり、乳腺炎や乳頭に白斑が出来るいわゆる乳口炎になってしまい、激痛が走ることがあります。

欧米の食生活

欧米の食生活になりやすい

前述したように、コレステロールが高い人は乳腺が詰まりやすいです。洋食や洋菓子などはバターなど脂質の多い食品が多く使われており、和食に比べるとカロリーも高いです。

脂と糖質が一緒に組み合わさったものは要注意です。高脂肪のアイスクリーム・クロワッサン・デニッシュペストリーなどのパンにも要注意です。

洋食のメニューには脂質や糖質が高いものが多いので(ピザ・グラタン・パスタ・カレーなど)乳腺が細く、詰まりやすい人はなるべくあっさりした和食中心のメニューを摂るほうがよいでしょう。

乳腺炎や白斑になっていなければ、昼食が洋食なら夕食は和食にするなど、一日のバランスを考えて和食を取り入れていけばOKです。

関連記事:「乳腺炎・しこり・白斑の予防ーとるべき食事や熱が出た時の対処法ー」

<食事制限が辛い場合は>

とはいえ菜食主義者でも乳腺炎になる方もいますし、あまりストイックになりすぎて、ストレスになるのもいけません。母乳の出をスムーズにしてくれる、クリーバーズやマリーゴールドを摂ると良いでしょう。

クリーバーズやマリーゴールドが入ったハーブティーもありますので、試してみると良いでしょう。

ストレス

ストレスを溜めやすい

沢山のご家庭を訪問していると、ストレスを溜めやすい方・神経質な方も乳腺が詰まる傾向にあるようです。ストレスがかかると、背中が凝ってきて老廃物も流れにくくなります。

保湿力の高いマッサージオイルで背中や肩のマッサージをすると、乳房の詰まりもとれやすくなります。

乳房のマッサージは助産師さんにやってもらいますが、背中のマッサージならパートナーでも出来ますね。スキンシップもとれるので、オススメです。
乳腺炎_風邪

風邪をひきやすく、体調が悪くなりやすい場合

寝不足が続いたり、疲労が溜まっきたりすると乳房の内側が詰まり、シコリが出来やすくなります。経絡の関係なのですが、睡眠をしっかり取ることはとても重要です。

詰まりやすい人は特に、母乳マッサージの指導では3時間おきの授乳を勧められるのですが、本当に疲れている時や睡眠不足の時はミルクを足して眠ることも時には必要になります。

まず疲れを溜めないことが大事なのです。

抱っこ_授乳

添い乳や、同じ方向での授乳のみの時

乳腺は360度、放射状にあります。横抱きのみ・添い乳のみなど、同じ方向を中心にして母乳を吸わせているとどうしても同じ乳腺は空になり通りがよくなります。

しかし、あまり飲まれていないほうの乳腺には飲み残しが出てきてしまいます。添い乳は乳腺が折れ曲がってしまうため、乳口炎(白斑)のある人はやめたほうがよいでしょう。

どうしても起きれない時や冬場の寒い授乳ではついつい添い乳になりやすいのですが、乳腺炎になりやすい人は夜でもしっかり抱っこして飲ませたほうがよいでしょう。

授乳

高プロラクチン血症

プロラクチンというホルモンは別名「催乳ホルモン」と言い、母乳の分泌を促進するホルモンです。

まれに、脳下垂体腫瘍や体質でこのホルモンの量が多い人がいます。こういう人は母乳分泌過多になりやすいので、あふれるように母乳が出てきます。

搾乳したりすると、一度に200ml以上出る人もいます。出にくい人にしたらうらやましい話ですが、出過ぎるのも辛いものです。

母乳がたまった状態のままだと乳腺炎になることもあるからです。冷やしたり、圧抜き(張ってきたら軽く乳房の圧を抜くために軽く押さえる方法)、前搾り(授乳前に搾る事)をしたりして対処しましょう。

そういった方には西洋で母乳量をセーブしたい時に用いられてきた、セージやペパーミントなどのハーブティーを活用する方法もあります。卒乳時にもおすすめしています。


乳腺が痛みや熱を伴うときは、無理をせずに病院を受診してみてくださいね。
乳腺炎になってしまった場合のセルフケア方法などは、「乳腺炎・しこり・白斑の予防ーとるべき食事や熱が出た時の対処法ー」の記事も参考にしてみてくださいね。

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浅井貴子

助産師

新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。

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浅井貴子
■資格・免許
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