乳腺炎

乳腺炎の原因や症状とは?食事が原因?熱は?予防法や対処法について

2018.11.13

母乳育児の辛いトラブルの一つ、乳腺炎。さまざまな原因から、母乳が詰まってひどいときには乳房が熱を持ちはじめ、激痛を伴うようになることも。

乳腺炎の原因とは?予防法や対処法についてご紹介します。

乳腺炎とは?

乳腺炎発熱の画像

乳腺炎とは?気になる症状は?

乳腺炎とは、様々な原因により乳管が詰まったり、乳腺が腫れてしこりとなる炎症のことをいいます。

ひどいときには、乳房が赤く腫れ、熱を持って全体的に硬く張ったように腫れる人もいれば、しこりが数ヶ所に現れる人もいます。

症状が悪化すると、本来ならサラサラとした透き通った感じの乳白色の母乳が、ドロッとした、黄みを帯びたクリーム色の状態で出てきます。

その段階にまで達すると、風邪でもないのに38度以上の発熱や悪寒、関節痛、頭痛を引き起こすことも。そうなると医者による治療や助産師によるマッサージが必要になります。

乳腺炎になりやすい期間は?

乳腺炎は体質によってなりやすい方となりにくい方がいますが、産褥期(産後6週~8週)に起こりやすいといわれています。

生後間もない赤ちゃんは、吸う力が弱かったり、うまく吸えないのに対し、母乳はどんどん作られるので母乳が溜まり、しこりや詰まりが出きやすく乳腺炎になりやすくなります。

乳腺炎は、産褥期以外でも、授乳期間中はいつでも起こりうる症状で、授乳とは関係なく起こる場合もあります。

乳腺炎の種類


乳腺炎には下記の2つの乳腺炎があります。
うっ滞性乳腺炎
非感染性で、乳管が詰まり母乳がたまることで発症します。お産の数日後や卒乳時に起こりやすく、ほとんどの場合、片方の乳房だけに症状が出ます。

乳房が腫れ、しこりやチクチクとした痛みを感じます。皮膚の赤みや熱の症状は出ないことがほとんどですが、少し熱っぽく感じることもあります。

化膿性乳腺炎
うっ滞性乳腺炎が悪化し、細菌感染することで発症します。乳房の痛みや腫れ、皮膚の赤み、発熱、悪寒、倦怠感などの症状があらわれます。

乳房の腋下のリンパ節が腫れて痛みを生じる場合もあります。この場合、抗生物質や消炎鎮痛剤などで治療します。

化膿性乳腺炎がさらにひどくなると、乳房内に膿が溜まったり、皮膚に穴があき膿が出てくることもあります(乳房膿瘍)。

乳房膿瘍(にゅうぼうのうよう)になると、皮膚を切開し膿を出します。

乳腺炎の原因と予防法(食生活)

乳腺炎は詰まりやすい食生活が原因

クリスマスの食事
脂っぽいものや糖分が多いものを好んだり、あまり水分を摂らない場合に詰まりやすくなります。母乳は血液からできているので、カロリーの高い食事を摂ると血液がドロドロになり、粘性が高まります。

特にクリスマスなどイベントシーズンは要注意です。フライドチキンにケーキなどの脂っこい食事が続いてしまうとついつい食べ過ぎてしまい、乳腺炎になってしまうママが多いそう。

乳腺炎は血液サラサラの食事で予防

母乳育児にいい食事

母乳のもとである血液をサラサラにすることがポイント。和食を基本に、青菜(ほうれん草、小松菜、春菊など)をおひたしにして食べたり、野菜中心の食生活にしましょう。

お肉を食べたい場合はなるべく脂身を取り除くようにし、どうしてもお菓子が食べたくなったら、ケーキなどの洋菓子よりも和菓子を選びましょう。

体の巡りをよくするハーブティーなどを一緒に飲むのもおすすめです。

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乳腺炎の原因と予防法(授乳姿勢)

授乳姿勢

乳腺炎は毎回同じ授乳姿勢が原因

授乳の際、片方の乳房だけの授乳や同じ姿勢での授乳をしていませんか?基本的な授乳姿勢は横抱きですが、決まった方向だけで授乳すると一部に母乳が溜まり乳腺炎の原因になります。

乳腺炎は頻回授乳といろいろな角度からの授乳で予防

横抱きだけではなく、フットボール抱き(ラグビーのボールを抱えるように)や、縦抱き(赤ちゃんと正面に向かい合わせになって授乳する)など色々な方向から飲ませていますか?

片方の乳房ばかりを授乳せず、左右のおっぱいをできるだけ均等に吸わせるようにすると、両方のおっぱいの母乳をバランスよく維持できます。

すべての乳腺の通りが良くなりますので、試してみてください。頻回授乳も心がけるようにしましょう。

乳腺炎はアヒル口で予防

授乳する際は、赤ちゃんに大きく口を開けてもらい、乳輪全体を含ませます。

授乳中、赤ちゃんが寝てしまう場合は、足裏を刺激して起こして、口が大きく開いた時に首の後ろを支えてパクリと吸わせましょう。

長時間くわえたままだと乳頭トラブルの原因になるので、片方のおっぱいを10分間ほど飲んだらもう片方に変えてあげましょう。

吸うのを休憩したときに、口の端に指を添えて離すと乳首に負担がなく離せます。

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「新生児・赤ちゃんの正しい授乳姿勢や抱き方のコツ」
「新生児~離乳食開始後の授乳回数は?頻回授乳のすすめ」

乳腺炎の原因と予防法(乳頭の傷)

カレンデュラオイル乳腺炎

乳腺炎は乳頭の傷が原因

乳輪は赤ちゃんに毎日吸われて傷ができやすくなります。そこから細菌が入ることで乳腺炎の原因になります。

乳腺炎は乳頭を清潔にし、保護して予防

お風呂やシャワーで乳頭を清潔に保ち、タオルや母乳パッドは清潔なものにこまめに交換しましょう。傷が軽いうちはカレンデュラオイルを塗り、ラップで保護しておくと早く治ります。

関連記事:
「授乳時にちくびが痛い!乳頭裂傷・水泡・白斑の原因と対処法」

乳腺炎の原因と予防法(疲労やストレス)

乳腺炎予防に昼寝

乳腺炎はママの疲労が原因になることも

慣れない育児に夜間の授乳…予想以上に大変で寝不足になっていませんか?ママの疲労やストレス、風邪などでも乳腺炎になることがあるようです。

乳腺炎は体を休めて予防

疲れたなと思ったら赤ちゃんと一緒にお昼寝をするなど、ゆっくりと体を休ませましょう。30分程度の昼寝だけでも、疲労回復になります。

また、ストレス解消のために、ディフューザーでアロマをたいて芳香浴をするなど、自分のリラックス出来る時間を持てるといいですね。

乳腺炎の原因と予防法(母乳分泌量)

乳腺炎は母乳分泌が良すぎる事が原因

出産直後など赤ちゃんがまだうまく吸えない、もしくは吸う量が少ない時期に、母乳の分泌が良すぎると乳腺炎が起こりやすいといわれています。

乳腺炎は圧抜きで予防

母乳が出すぎる場合、搾りすぎると張り返しがきておっぱいが張ってしまうこともあります。

擦過傷を作り、乳腺を痛めてしまったり、熱を悪化させる可能性もあるため、おっぱいの方からしごくような搾乳はNGです。

軽く2~3割くらい圧を抜くように乳輪の周りから内側に押すように搾乳しましょう。

乳腺炎の張りは穏やかに冷やす

張りが強い場合は、穏やかに冷やしましょう。氷などで急激に冷やすと今度は母乳が出なくなってしまうこともあるので冷やしすぎに注意しましょう。

ペーパーミントおしぼりやキャベツ湿布はじんわりおっぱいの内側から粗熱をとってくれるのでおすすめです。

冷却シートをガーゼにあてて利用したり、保冷剤を使う場合はちょっと多めにタオルを巻いてあてましょう。

関連記事:
「母乳が出過ぎてつまる!母乳分泌過多症の原因と対策」

もし乳腺炎になってしまったら?

赤ちゃん母乳嫌がる

乳腺炎の初期段階の対処法

乳房にしこりを感じ、少し痛むなどの場合は、お風呂やシャワーで体を温め血流を良くします。その際に、やさしく、しこりの部分を乳頭に流していくようなイメージでマッサージをします。

濡れたタオルを電子レンジなどで温め、乳房に温湿布してもいいです。体が温まっているうちに授乳をして、赤ちゃんにたくさん飲んでもらうと症状が快方に向かっていきます。

乳腺炎の本格的な症状(発熱している際)の場合

お風呂に入るのは控えましょう。炎症を起こしている乳腺にさらに刺激を与える原因となってしまいます。汗をかいて気もち悪い場合は、シャワーでさっと済ませましょう。

脇の下にある腋下リンパ節を冷やしましょう。さらに、マッサージも厳禁です。触ってはいけません。

もっとも、ここまでの症状に達していると乳房に物が当たるだけでも痛いはずですので、むやみに触らないようにしましょう。

病院を受診しましょう

赤ちゃんに吸ってもらったりマッサージしても治らない場合は、そのまま放置せず、産婦人科でお医者さんに診てもらいましょう。

また、乳腺炎を繰り返すこともあります。治った後も、再発が疑われる場合は、早めに受診しましょう。


いかがでしたか?乳腺炎にかかってしまうと、楽しいはずの授乳期が辛い期間になってしまうこともありますし、赤ちゃんを連れて病院に駆け込むのも大変ですね。

詰まりやすい体質の方は母乳外来で相談してみましょう。体質や母乳の状態を把握してもらえると、乳腺炎になった時にすぐ対処ができるので、かかりつけの母乳外来があると安心ですね。

普段の生活習慣で予防できることもありますので、できることから試してみてくださいね。

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浅井貴子

助産師

新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。

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